リチャードソンジリスの歯の病気「オドントーマ」とは?我が家のライの実体験から学ぶ予防と対処法
リチャードソンジリスって、小さくてふわふわで、見てるだけで本当に癒されますよね。
我が家のジリス「ライ」も、その愛らしさで毎日を明るくしてくれる存在です。
でも、そんなライが去年、歯の腫瘍「オドントーマ(odontoma)」を発症しました。
聞きなれない病名に、最初は驚きと不安でいっぱいでした。
この記事では、ライの診断・手術・術後ケア・保険・費用・そして現在の様子まで、すべてをお話しします。
同じようにジリスと暮らす方へ、少しでも参考になればうれしいです。
🧠 違和感のはじまり|食欲が落ちたライ
いつもならおやつの音にすぐ反応するライが、急にペレットを残すようになったんです。
「たまたまかな?」と思ったのも束の間、今度は口元をやたらと気にするしぐさ。
なんとなく呼吸も荒く、顔つきがいつもと違って見えたんです。
🦷 前歯が1本…お迎え時の違和感
実は、ライをお迎えしたときに「上の前歯が1本しかない?」と感じたんです。
ショップで聞いてみると「ちゃんと生えてますよ」との返答。
でもその後もどうしても1本しか見えない。
今思えば、何らかの外傷か成長異常で生えてこなかったか、生えて折れた状態だったのかもしれません。
その「生えてこなかった方の歯」が、今回オドントーマの原因になっていたんです。

🔍 オドントーマとは?
オドントーマ(odontoma)とは、歯の根元にできる腫瘍のような異常組織のこと。
リチャードソンジリスのように歯が一生伸び続ける動物では、特に注意すべき病気のひとつです。
自然に歯が削れずに伸びすぎたり、何らかの外傷や感染、遺伝的要因で歯の根が鼻道や眼窩(目の奥)方向へ伸びてしまうことがあります。
この異常な歯の成長により、呼吸困難・食欲不振・顔の腫れなど、さまざまな症状を引き起こす可能性があるんです。
🏥 病院での検査と診断
ライをすぐにエキゾチック専門の動物病院に連れていきました。
診察と触診の後、CT検査を受けることに。
その結果、上の前歯の根が異常に伸び、鼻道を塞ぐように腫瘍化していると診断されました。

▲ CT画像。通常は空洞であるべき鼻道に、白い影が確認されました
🦷 手術を決断|全身麻酔で腫瘍摘出
腫瘍の成長は進んでいて、「自然に改善することはない」との診断。
悩みましたが、ライの呼吸がこのままだと危険ということで、手術をお願いすることにしました。
摘出手術は全身麻酔で行われ、かなり細かい操作が必要だったようです。

▲ 鼻の奥から摘出された歯のかけら。思ったより大きくてびっくり
📷 術後のCT検査と状態
手術後のCTでは、鼻道がしっかり通るようになったのが確認できました。

▲ 鼻の空洞が確保され、呼吸もスムーズに
ただし腫瘍は完全には取りきれず、定期的な経過観察と歯のケアが今も続いています。
💨 術後ケアと酸素ゲージでの療養
手術の翌日、ライはしばらく酸素ゲージでの生活になりました。
というのも、術前にも呼吸がとてもつらそうで、先生から
「ご自宅でも酸素ゲージを使えるならレンタルをおすすめします」と言われていたからです。
迷わず酸素ゲージをレンタル。
呼吸が楽になりこれが本当に良かった…!

▲ 呼吸が楽そうに見えるライの姿に、ホッとしたのを覚えています
呼吸音が静かになり、落ち着いた表情を見せてくれました。
あのとき導入していなかったらと思うとゾッとします。
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💸 実際にかかった費用と保険のありがたさ
ライの治療全体にかかった費用は、合計276,900円でした。
- CT検査(2回):45,000円+15,000円
- 手術+麻酔+薬代:99,000円
- 時間外手術費:30,000円(※保険適用外)
- 点滴・通院・酸素室・入院費・薬:計70,000円以上
- 酸素ゲージレンタル:8,800円+12,100円(※保険外)
幸いなことに、お迎え当初からアニコムのペット保険に加入していたため、保険適用分の約7割が補償されました。
実際の自己負担額は157,427円。それでも十分大きい金額ですが、保険がなかったら…と思うと、入っていて本当によかったと心から思います。
📋 オドントーマ予防と日常のチェックポイント
ライの経験から言えるのは、毎日のちょっとした違和感を見逃さないことが最大の予防だということです。
🧐 チェックしておきたいポイント
- ごはんを残す、食べる速度が遅くなった
- 顔の片側がなんとなく膨らんでいる
- よだれ、口臭、鼻水が出ている
- 呼吸がいつもより荒い・静かにしている
- 口元をやたらと気にする、手で顔をかく
こうしたサインが出ていたら、念のため病院で相談をおすすめします。
🛡 オドントーマの予防にできること
- かじり木や天然枝を常に置いておく:歯の自然な摩耗を促します
- 繊維質豊富な食事:牧草やグルテンフリーペレットをベースに
- 定期的な歯のチェック:半年〜1年に1回は動物病院で口腔内を診てもらいましょう
ライも今では月1回の歯切り通院を続けています。
そのおかげで再発の兆候もなく、穏やかに過ごせています。
🎥 ライの手術当日と回復の様子(動画)
術前・術後の様子や、CT画像の説明などはYouTubeにもまとめました。
ジリスを飼っている方にはぜひ一度見ていただきたいです。
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✅ まとめ|ちょっとした異変が命を守る第一歩
オドントーマは、見た目だけでは気づきにくい厄介な病気です。
でも、飼い主の「なんか変かも?」という感覚が、ライの命を救ってくれました。
「ジリスの鼻が詰まり気味?」「前歯が1本だけ?」
そんな小さな違和感をスルーしないことが、本当に大切だと実感しています。
病院での診断・手術・費用・ケアすべてを経験して感じたのは、飼い主の行動が未来を変えるということ。
この経験が、同じように大切なジリスと暮らす方の「気づき」につながれば嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました🐿
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