リチャードソンジリスを飼っていると、最初に悩む方が多いのが「トイレのしつけ」です。
うさぎやハムスターのように自然と決まった場所にする子もいれば、どこでも排泄してしまう子もいます。
「掃除が大変」「トイレを覚えない」と感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
今回は、リチャードソンジリスのトイレ事情について、習性・しつけのコツ・我が家のライの実例まで詳しくご紹介いたします。

リチャードソンジリスのトイレ習性

リチャードソンジリスはとてもきれい好きな動物です。
寝床とトイレを分けて行動する傾向があり、ケージ内でも自然と決まった隅で排泄するケースがよく見られます。
よく見られるトイレ場所の傾向
- ケージの奥や角
- 寝床の反対側
- 給水ボトルの下付近
- お気に入りのマットや布の上(においが残りやすいため)
このように、「落ち着ける場所」「においの残る場所」をトイレと認識しやすい傾向があります。
トイレを覚えさせるコツ

リチャードソンジリスに完全なしつけをするのは難しいですが、いくつかのコツを押さえることで、かなり落ち着いてくるケースもあります。
我が家のライも最初はあちこちにしていましたが、少しずつ習慣がつき、今ではケージの右奥でほぼ固定されています。
排泄場所を観察して固定する
ライの場合も、右奥におしっこが集中していたため、その位置にトイレ容器を置いたところ自然に定着しました。
うんちを数粒残しておく
清潔を保ちながら、においを少しだけ残すバランスが大切です。
トイレ砂や設置の工夫
ライは「ヒノキアのトイレ砂」を使用しています。
木の自然な香りでにおいを抑え、吸収力も高く清潔を保ちやすいです。
定位置の安心感を壊さない
ライも、トイレを左側に移動させた際は再びあちこちにしてしまったため、以降は右奥の固定を守っています。
うまくいかない場合の原因と対策

トイレを設置してもなかなか覚えない、あるいは一度覚えたのに突然バラバラになってしまう場合もあります。
リチャードソンジリスは環境の変化や気分の影響を受けやすいため、焦らずに様子を見ていくことが大切です。
発情期による行動変化
この時期は、においを完全に消さず、こまめに掃除をしながら落ち着くのを待つのがポイントです。
トイレの位置や素材が合わない
柔らかいペットシーツを敷いたり、陶器皿など安定感のある容器に変えると落ち着くことがあります。
ケージ内のレイアウト変更
寝床や給水ボトルの位置を変えたタイミングでトイレ場所が変わることも多いです。
それ以降はレイアウトを極力固定するようにし、再び右奥で安定しています。
ストレスや不安によるもの
ケージの周囲を静かな場所に移したり、隠れ家スペースを増やすことで改善することがあります。
トイレの失敗は「しつけ不足」ではなく、ストレスや環境要因によるケースがほとんどです。
焦らず、原因をひとつずつ見直すことが大切です。
我が家のライのトイレ実例

我が家のリチャードソンジリス「ライ」は、現在2歳の男の子です。
お迎え当初はケージのあちこちで排泄していましたが、観察を続けるうちに「右奥」で落ち着くようになりました。
その位置に小動物用トイレを設置し、最初はうんちを数粒残すようにして、徐々に習慣が定着していきました。
ライはこの砂が気に入っているようで、よくトイレの中でくつろいだり、身体を沈めて休んでいることもあります。
砂自体に香りが強すぎない点も、安心して使えるポイントです。
ただ、途中でいくつかの“失敗”もありました。
砂風呂をケージ内に置いてあげたいと思い、陶器の砂入れを奥に設置したところ――なんとそこをトイレにしてしまいました。
砂風呂の意味がなくなり、結局その陶器はケージの外に置くことにしました。
そこでヒーターはゲージの外から横向きに設置する形に変更。
それでも少し落ち着かず、一時的にトイレの位置がまばらになり、いつもの右奥ではなくドア付近でする日もありました。
こうした経験から、トイレの位置は「安心感」や「環境の変化」と密接に関係していると感じます。
環境を整えたあとは、すぐに場所を変えずにしばらく見守ることが大切です。
今では再び右奥に戻り、安定して排泄できるようになりました。
完璧に覚えさせるよりも、「その子が安心できる形を一緒に探す」ことが、トイレしつけの近道だと感じています。
トイレ掃除のポイント

トイレ掃除は、リチャードソンジリスの安心感を保つうえでとても重要です。
清潔を保ちつつ、においを少し残して「ここが自分の場所」と覚えさせることがコツです。
掃除の頻度とタイミング
トイレ砂は毎日表面を軽くならし、汚れた部分を取り除く程度で十分です。
1〜2日ごとに部分交換、週1回ほどで全交換を行うと衛生的です。
においが強い日や湿気がこもった場合は、早めに交換してあげましょう。
すべてを洗いすぎない
完全に洗い流すと、リチャードソンジリスがトイレの位置を見失うことがあります。
砂を全て取り替えるときも、少量だけ使用済みの砂を残すことで、安心して同じ場所を使い続けやすくなります。
ライの場合
ライも、以前すべての砂を取り除いてしまったところ、数日間トイレの位置が不安定になりました。
それ以降は掃除の際に少しだけ砂を残すようにし、落ち着いて右奥でしてくれるようになりました。
掃除後の環境づくり
掃除直後はにおいの変化に敏感になるため、しばらく静かな環境で様子を見守ると良いです。
慣れたにおいとレイアウトを保つことが、トイレの安定につながります。
まとめ

リチャードソンジリスのトイレ事情は、個体差がとても大きいテーマです。
覚える子もいれば、環境の変化で一時的に崩れる子もいます。
大切なのは「観察」「環境づくり」「安心感」の3つ。
焦らず、その子のペースに合わせて調整していけば、自然と落ち着いた習慣が身についていきます。
- 排泄場所を観察し、固定してあげる
- うんちを少し残してにおいを覚えさせる
- トイレや寝床の位置を頻繁に変えない
- 季節の変化による環境調整も慎重に行う
- 砂はヒノキアのような吸収力と安全性のあるタイプがおすすめ
トイレの失敗も、リチャードソンジリスと暮らす中での大切な経験です。
ライも少しずつ学びながら、自分なりの「落ち着く場所」を見つけてくれました。
その過程を見守ることこそ、飼い主にとっての大きな喜びのひとつです。

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