うさぎ用のおもちゃを買ってみたものの、まったく遊ばなかったり、最初だけ触ってすぐに放置された経験はありませんでしょうか。
実際、うさぎは犬や猫と違い、すべての個体が同じおもちゃで遊ぶわけではありません。
性格や年齢、生活環境によって反応は大きく分かれ、「人気商品」「おすすめ」と書かれていても、まったく興味を示さないケースも少なくありません。
そのため、理由も分からないままおもちゃが増え、「結局どれを選べばいいのか分からない」と感じてしまう方も多いのが現実です。
本記事では、実際の飼育経験をもとに、うさぎが興味を示しやすかったおもちゃの傾向や、なぜ遊ばないのかという原因を整理しています。
運動不足やストレス対策としておもちゃを探している方が、無駄な買い物を避け、うさぎに合った遊び環境を整えるための判断材料となる内容をまとめています。
うさぎに「遊び」が必要な理由

うさぎはおとなしく見える一方で、本来はよく動き、考え、環境を探索する動物です。
ただケージに入れて食事を与えているだけでは、運動量や刺激が不足しやすく、ストレスや問題行動につながることがあります。
そのため「遊び」は、うさぎにとって娯楽ではなく、日常生活の一部として重要な役割を持っています。
運動不足とストレスの関係
それだけでなく、退屈な状態が続くことで、ケージを噛む、足ダンを繰り返す、落ち着きがなくなるなどの行動が見られる場合もあります。
適度に体を動かし、頭を使う機会を作ることは、心身の健康維持につながります。
おもちゃが果たす役割
うさぎの本能に合ったおもちゃを取り入れることで、運動不足の解消だけでなく、ストレス軽減や生活のリズム作りにも役立ちます。
うさぎ用おもちゃを選ぶときの基本ポイント

うさぎ用のおもちゃは種類が多く、見た目や価格だけで選んでしまいがちです。
しかし、うさぎは個体差が非常に大きく、合わないおもちゃはまったく使われないことも珍しくありません。
ここでは、無駄な買い物を減らすために押さえておきたい基本的な考え方を整理します。
安全性で必ず確認すべき点
うさぎはおもちゃを噛んだり、口に入れたりしながら遊ぶ動物です。そのため、素材の安全性は最優先で確認する必要があります。
小さな部品が外れやすいもの、割れやすい硬質プラスチック、塗装が剥がれやすいものは誤飲のリスクが高く注意が必要です。
「うさぎ用」と表記されていても、作りが粗い商品もあるため、口コミや形状も含めて判断することが重要です。
性格・年齢による向き不向き
活発に走り回るのが好きなうさぎもいれば、噛む・掘るといった行動を好むうさぎもいます。
また、若いうさぎとシニア期のうさぎでは、体力や興味の対象も異なります。
「よく動くタイプか」「慎重なタイプか」「噛み癖が強いか」など、普段の行動を基準におもちゃを選ぶことで、反応が出やすくなります。
遊ばないときのよくある原因
おもちゃを置いても遊ばない場合、必ずしも「気に入らない」とは限りません。
置き場所が落ち着かない位置だったり、警戒心が強く慣れるまで時間がかかっているケースもあります。
また、常に同じおもちゃが置かれていると刺激に慣れてしまい、興味を失うこともあります。
遊ばない理由を一度整理することで、次に選ぶおもちゃの方向性が見えてきます。

実際に反応がよかったうさぎのおもちゃ・グッズ
ここからは、実際の飼育経験をもとに、比較的反応が見られたおもちゃやグッズのタイプを紹介します。
すべてのうさぎに当てはまるわけではありませんが、「こういう傾向のものは興味を示しやすかった」という視点で整理しています。
おもちゃ選びに迷ったときの参考としてご覧ください。
ミニアニマン なでうさタッチ
ミニアニマン「なでうさタッチ」は、うさぎをブラッシングするというよりも、手で撫でている感覚に近づけることを目的としたケア用品です。
表面に細かい突起があり、毛を引っ張りにくいため、ブラシが苦手なうさぎでも比較的使いやすい設計になっています。実際に使ってみると、最初は警戒して距離を取るものの、慣れてくると頭や背中を自分から近づけてくる様子が見られました。
一方で、触られること自体が苦手なうさぎや、ブラシを見るだけで逃げてしまうタイプには合わない場合もあります。無理に使うのではなく、まずは匂いを嗅がせるなど、段階的に慣らすことが前提になります。
- ブラシを嫌がるうさぎでも、これは比較的使わせてくれた
- 撫でていると目を細めて、リラックスしている様子が見られた
- 手で撫でられている感覚に近く、警戒されにくい
- 触られるのが苦手な個体は、近づけただけで逃げてしまった
ミニアニマン ウサギのおもちゃ やわらかボール
ミニアニマン「ウサギのおもちゃ やわらかボール」は、軽くて柔らかい素材で作られた、転がして遊ぶタイプのおもちゃです。
うさぎが鼻や前足で押しやすく、音や振動が少ないため、警戒心が強い個体でも比較的受け入れられやすい設計になっています。
実際に置いてみると、最初は距離を取りながら様子を見るものの、慣れてくると鼻先でツンと押したり、転がる様子を追いかける行動が見られました。
硬いボールと違い、噛んでも歯に当たる感覚が強くないため、かじり癖があるうさぎでも安心して使いやすい印象です。
一方で、知育要素や仕掛けがあるおもちゃではないため、すぐに飽きてしまう個体もいます。
その場合は部屋んぽ中に出す、他のおもちゃとローテーションするなど、使い方を工夫することで反応が戻ることもありました。
- 軽くて転がしやすく、鼻で押して遊んでいた
- 音が静かなので、警戒せずに近づいてくれた
- 硬いボールよりも安心して与えられる
- シンプルすぎて、すぐに飽きてしまった
- 噛んで遊ぶより、転がす専用という印象

ドギーマン ミニアニマン ペット遊宅 うさぎのつなぎトンネル
ドギーマン ミニアニマン「うさぎのつなぎトンネル」は、直線トンネルを連結してT字型にできる、布製のトンネルおもちゃです。
うさぎが中をくぐったり、隠れたりできる構造になっており、運動と安心感の両方を満たしやすいのが特徴です。
実際に設置すると、最初は周囲を警戒しながら匂いを嗅ぎ、中を覗き込む様子が見られました。
慣れてくると、自分からトンネルに入って走り抜けたり、中で立ち止まって休憩する姿も見られ、部屋んぽ中の遊び場として活躍しました。T字構造のため進行方向を選べる点が、単純な一本トンネルよりも刺激になりやすい印象です。
一方で、設置スペースをある程度取る必要があり、部屋が狭い場合は扱いにくさを感じることもあります。
また、布製のため、噛み癖が強いうさぎでは端をかじってしまうケースも考えられます。
- 部屋んぽ中に置くと、何度も行き来してよく走っていた
- 中に入って落ち着いて休んでいることがあった
- T字になっているので、普通のトンネルより飽きにくい
- 置き場所を取るため、部屋が狭いと使いづらい
- 噛み癖があるうさぎは、布部分をかじってしまった
サンコー ジャバラトンネル20
サンコー「ジャバラトンネル20」は、伸縮できるジャバラ構造のトンネル型おもちゃです。
長さを調整できるため、部屋の広さやレイアウトに合わせて使いやすく、うさぎが中をくぐったり、隠れたりする行動を自然に引き出します。
実際に使ってみると、最初は入口付近で匂いを嗅ぎながら警戒するものの、慣れてくると勢いよく走り抜けたり、中で方向転換する様子が見られました。
トンネル内部が暗くなることで安心感があり、遊び場としてだけでなく、落ち着く場所として使われることもあります。
軽量で設置や片付けがしやすい反面、素材が柔らかいため、噛み癖が強いうさぎの場合は端をかじってしまうことがあります。使用中は破損がないかを定期的に確認しながら使うことが前提になります。
- 部屋んぽ中に置くと、何度も走り抜けて遊んでいた
- 中に入って落ち着き、休憩場所として使うことがあった
- 長さを変えられるので、部屋に合わせやすい
- 軽くて移動しやすい反面、噛まれると傷みやすい
- 警戒心が強いうさぎは、慣れるまで少し時間がかかった
川井 情熱ほりほり ココナッツランド
川井「情熱ほりほり ココナッツランド」は、天然素材のココナッツ繊維を使用したマットタイプのおもちゃです。
うさぎが掘る・かじる・引っ張るといった本能的な行動を安全に発散できるよう設計されており、エンリッチメント用品として使われています。
実際に敷いてみると、足でホリホリしたり、端をかじったりと、設置してすぐに反応を示すことがありました。
掘る行動が好きなうさぎにとっては、部屋んぽ中の遊び場や気分転換として使いやすい印象です。
マット状のため、トンネルやハウスと組み合わせてレイアウトしやすい点もメリットです。
ココナッツ繊維はかじって口に入っても問題のない素材ですが、遊び方によっては繊維が散らかりやすくなります。
誤飲の心配よりも、掃除の手間や設置場所を考慮して使うのがポイントになります。
- 置いた途端にホリホリし始めて、夢中で遊んでいた
- 掘る・かじる行動が好きなうさぎにはかなり相性が良い
- 天然素材なので、安心して与えられる
- 繊維が周囲に散らばりやすく、掃除は必要
- 長く使うと表面がボロボロになるが、その分よく遊んでいると感じた
ぽんモグ(クラシック)スタッキングカップ
「ぽんモグ(クラシック)」は、カップを積み重ねたり外したりしながら、中に入れたおやつを取り出す知育タイプのおもちゃです。
うさぎが鼻や前足を使って操作する必要があるため、食べるだけでなく「考える」「工夫する」行動を自然に引き出します。
実際に使ってみると、最初はカップを倒して中身を出そうとするものの、徐々に持ち上げたり外したりと動きが変化していきました。
ただおやつを与えるよりも時間がかかるため、早食い防止や暇つぶしとしても使いやすい印象です。
カップは軽く、音も控えめなので、警戒心が強いうさぎでも比較的取り組みやすいおもちゃといえます。
一方で、知育要素がある分、興味を示さない個体もいます。
その場合は、最初はカップの数を減らすなど難易度を下げて慣らすことで、反応が出やすくなります。
- 鼻や前足を使って工夫しながらおやつを取っていた
- 早食い防止になり、食べ終わるまで時間がかかる
- 音が静かで、警戒せずに遊んでくれた
- 知育が苦手なうさぎは、あまり興味を示さなかった
- カップの数を調整できるので、慣れに合わせて使いやすい
TerraShine うさぎ用 スナックボール(ペットスローフィーダー)
TerraShine「うさぎ用 スナックボール」は、中におやつを入れて転がすことで、少しずつ中身が出てくる知育タイプのボールおもちゃです。
転がす・押す・追いかけるといった動作が必要になるため、運動不足の解消と同時に、考える行動を引き出しやすい設計になっています。
実際に使ってみると、最初は匂いを嗅いで様子を見るものの、おやつが出てくると鼻で転がしながら追いかけるようになりました。
ただ置いて与えるよりも食べ終わるまで時間がかかるため、早食い防止や暇つぶしとしても使いやすい印象です。
ボールは軽く、音も大きくないため、警戒心が強いうさぎでも比較的取り組みやすいタイプといえます。
一方で、転がす遊びに興味を示さない個体や、噛む行動が強いうさぎでは、あまり遊ばない場合もあります。
最初はおやつが出やすい設定にするなど、難易度を下げて慣らすことがポイントになります。
- 転がしながらおやつを探して、よく動いていた
- 早食い防止になり、食事の時間が長くなった
- 音が静かで、警戒せずに遊んでくれた
- 転がす遊びが苦手なうさぎは、あまり興味を示さなかった
- おやつの量を調整しやすく、知育用として使いやすい
ノーズワークマット(60×60cm)
ノーズワークマット(60×60cm)は、布の隙間やポケットにフードやおやつを隠し、探しながら食べることができる知育タイプのおもちゃです。
嗅覚と前足を使って探す必要があるため、ただ食べるだけになりがちな食事時間を、運動と頭の刺激につなげられる点が特徴です。
実際に使ってみると、最初は匂いを嗅ぎながら慎重に近づき、慣れてくると前足で布をかき分けながら夢中で探す様子が見られました。
食べ終わるまでに時間がかかるため、早食い防止や暇つぶしとしても使いやすく、部屋んぽ中に設置しても安定感があります。マット自体が大きめなので、体を動かしながら遊べる点もメリットです。
一方で、布を噛む癖が強いうさぎでは、遊び方によっては端をかじってしまうことがあります。
最初は見守りながら使い、慣れてきたら日常的に取り入れると安心です。
- おやつを探すのに時間がかかり、食事がゆっくりになった
- 鼻と前足を使って一生懸命探している姿が見られた
- 運動不足と暇つぶしを同時に解消できる
- 布をかじる癖があるうさぎは、注意が必要
- サイズが大きく、部屋んぽスペースに置きやすい
マルカン ミニマルランド バラエティボール
マルカン「ミニマルランド バラエティボール」は、天然素材を使ったボール状のおもちゃを複数組み合わせたセットタイプの商品です。
転がす・かじる・投げるといった遊び方ができ、うさぎの好みに合わせて反応しやすいボールを見つけやすい点が特徴です。
実際に与えてみると、まずは匂いを嗅ぎ、気に入ったボールだけを転がしたり咥えたりする様子が見られました。
素材や硬さがそれぞれ異なるため、日によって遊ぶボールが変わることもあり、単品のおもちゃより飽きにくい印象です。噛む行動が強いうさぎにとっては、ストレス発散や歯のケア代わりとしても使いやすいタイプといえます。
一方で、すべてのボールに反応するわけではなく、興味を示さないものが出る場合もあります。
その場合は、部屋んぽ中に転がすなど、使うシーンを変えることで反応が出やすくなります。
- いくつか入っているので、気に入るボールが必ず見つかった
- 転がしたり咥えたりして、よく遊んでいた
- 噛むのが好きなうさぎのストレス発散に向いている
- 全部のボールには反応せず、好みが分かれた
- 単品よりもローテーションしやすく、飽きにくい

マルカン うさちゃんのふんわりプレイマット
マルカン「うさちゃんのふんわりプレイマット」は、クッション性のある柔らかい素材で作られた、うさぎ用のマットタイプおもちゃです。
床に敷いて使うだけでなく、ケージの側面などに横向きに取り付けることで、ホリホリ行動を引き出す使い方もできます。
実際に使ってみると、床に敷いた状態では上に乗ってくつろいだり、伏せて休憩する様子が見られました。
一方で、横にかけて設置すると、前足で引っかいたり、鼻先で押したりと、掘るような動きを見せることもありました。遊びと休憩の両方に使える点が、このマットの特徴です。
柔らかい素材のため、足裏への負担を抑えたい場合や、部屋んぽ中の安心スペース作りにも向いています。
噛み癖が強いうさぎの場合は、端をかじらないか様子を見ながら使うのがおすすめです。
- 床に敷くと、そのまま座ってリラックスしていた
- 横にかけると前足でホリホリして遊んでいた
- 遊びと休憩の両方に使えるのが便利
- 柔らかくて安心して使える
- 噛み癖があるうさぎは、端をかじることがあった
マルカン うさちゃんのロフト(ケージ用パーツ)
マルカン「うさちゃんのロフト」は、ケージ内に取り付けて使う木製のロフトタイプパーツです。
ケージの上下空間を有効活用でき、上に乗る・下をくぐるといった動きを通して、うさぎの行動範囲を広げられる点が特徴です。
実際に設置すると、最初は慎重に匂いを嗅ぎながら確認し、慣れてくると自分から上に乗ってくつろぐ様子が見られました。
木製で足裏が滑りにくいため、ジャンプ後も安定しやすく、休憩場所として使われることが多い印象です。
ロフト下のスペースは、隠れ場所や落ち着ける空間としても活用できます。
一方で、活発なうさぎやジャンプが苦手な個体では、設置高さに注意が必要です。
ケージサイズやうさぎの年齢・運動量に合わせて、高さを調整して使うのがおすすめです。
- 上に乗ってくつろぐお気に入りの場所になった
- ケージ内の空間を立体的に使えるようになった
- 木製で滑りにくく、安心して使える
- 設置にはケージサイズの確認が必要
- 下のスペースが隠れ家として役立っている
うさぎのおもちゃの遊び方と注意点

うさぎ用のおもちゃは、ただ置くだけでは十分に遊んでくれないことがあります。
遊び方や環境を少し工夫することで、興味を示しやすくなり、安全性も高まります。
遊び方のポイント
おもちゃは種類ごとに、向いている使い方があります。
うさぎの行動に合わせて配置やタイミングを変えることが重要です。
- 掘る系のおもちゃは、床に置くだけでなくケージの側面などに掛けて使う
- 知育系のおもちゃは、最初は難易度を下げて成功体験を作る
- 転がすタイプは、部屋んぽ中など動きやすい時間帯に使う
最初は必ず見守る
新しいおもちゃを使わせる際は、必ず飼い主が見ている状態で始めます。
特に布製や天然素材のおもちゃは、遊び方によっては噛みすぎてしまうことがあります。
- 初日は短時間だけ使用する
- 噛み方や遊び方を観察する
- 問題がなければ使用時間を徐々に延ばす
向き・不向きがあることを理解する
すべてのうさぎが、同じおもちゃで遊ぶわけではありません。
掘るのが好きな子、転がすのが好きな子、あまり遊ばない子など、反応には個体差があります。
遊ばない場合は失敗と考えず、その子に合わなかっただけと捉え、別のタイプを試すことが大切です。
ローテーションと劣化の確認
おもちゃは出しっぱなしにせず、定期的に入れ替えることで飽きを防ぎやすくなります。
また、破損や劣化が見られた場合は、事故防止のため早めに交換します。
まとめ

うさぎ用のおもちゃは、種類が多い一方で、すべてのうさぎが同じように遊ぶわけではありません。
掘る・転がす・考える・くつろぐといった行動のどれを好むかは、性格や年齢、生活環境によって大きく異なります。
今回紹介したおもちゃは、実際に使って反応が見られたものを中心にまとめていますが、
「遊ばない=失敗」ではなく、その子に合わなかっただけという考え方が大切です。
おもちゃは置き方や使い方を少し変えるだけで、反応が変わることもあります。
また、出しっぱなしにせずローテーションすることで、飽きを防ぎやすくなります。
うさぎの様子をよく観察しながら、
その子に合った遊び方・おもちゃを見つけていくことが、運動不足やストレス対策につながります。
無理に遊ばせようとせず、うさぎのペースを大切にしながら、楽しく取り入れていくことが理想です。

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