うさぎは静かに、でもしっかり主張してきます
「うさぎって鳴かないから感情がわかりづらい」と思われがちですが、実際にはとても表現豊か。鳴き声が少ないぶん、仕草や行動、態度の変化でしっかりと気持ちを伝えてくれます。
我が家には、こはく(9歳のミニうさぎ)とひすい(5歳のネザーランドドワーフ)という2羽の男の子がいます。それぞれ性格も主張の仕方も違いますが、どちらも“無言の訴え”がとても上手。
この記事では、彼らがどのように甘噛みや行動を通じて気持ちを伝えてくるのかをご紹介します。

こはくの「ぶぅぶぅ+甘噛み」コンボ
こはくは小さい頃からよく「ぶぅぶぅ」と鼻を鳴らす子でした。最初はその意味がわからなかったのですが、暮らしていくうちに、これは「なでて」「こっち来て」の合図なんだと気づきました。
私がテレビを見たりスマホをいじっていたりすると、こはくは少し距離を取りながら「ぶぅぶぅ」と低い声で鳴きます。それでも無視していると、ゆっくり近づいてきてトン、と足で飼い主の足をタップ。
それでもまだ構ってもらえないと、いよいよ“甘噛み”が発動します。
正直、甘噛みといってもけっこう痛いです。血が出るほどではないのですが、油断していると「イタッ」と声が出るくらいの強さ。まさに“無言の主張が届かなかった時の最終手段”といった感じです。

甘噛みの強さは気分しだい?
こはくの甘噛みにはその日の“気分のムラ”もあるようです。ご機嫌な日は軽く歯先を当ててくるだけですが、何か気に入らないことがあると少し強めにガブリとされることも。
たとえば、部屋んぽが短かった日や、掃除の時間がずれてしまった日などは少し怒っているのか、噛み方にも遠慮がありません。でも、噛んだ後にこちらが撫でると、すぐにゴロンと横になって目を細めるこはく。
「ごめんごめん、わかったから撫でるね」と言ってしまいたくなるほど、気持ちがまっすぐに伝わってきます。
YouTubeでその様子をチェック!
そんなこはくの甘噛みとアピール行動は、こちらの動画でもご覧いただけます。甘えた声でぶぅぶぅ鳴く姿に、思わず笑ってしまうかもしれません。
ひすいは「無言のアピール」が得意
一方で、次男うさぎのひすいはとても控えめで頭のいいタイプ。あまり声を出すことはなく、感情表現は主に“行動”です。
なでてほしい時は、何も言わずに近づいてきて、飼い主の手の下にスッと頭を入れてきます。まるで「気づいてよ」とでも言うようなその行動に、思わず頬が緩みます。
でも、撫でられたくないときはまったく近づいてきません。その代わり、お気に入りのスペースでぴょんぴょん跳ねたり、ボールを転がして遊んだりして、自分の世界に入り込んでいます。

ひすいは少し“自己中心的”なところがあるようで、「気分が乗ったときしか甘えてこない」。それでもそんな自由な性格に、こちらも合わせて暮らすようになると、毎日がより楽しくなっていきます。
うさぎの“無言の主張”を見逃さないで
うさぎは、鳴くことが少ないからこそ、仕草・視線・態度などの「非言語的サイン」に敏感になる必要があります。
たとえば、以下のような行動も、立派な“うさぎの主張”です。
- じーっと飼い主を見つめてくる
- 鼻でツンと突いてくる
- ケージの扉をカリカリする
- 後ろをついてくるのに、手を出すと逃げる(笑)
最初は気づかなくても、毎日一緒にいるうちに「今、こう言いたいんだな」ということが少しずつわかってきます。(→鳴き声で伝えるタイプのうさぎはこちらの記事も)
甘噛みと本気噛みの違い・我が家の対処法
うさぎの噛み方には甘噛みと本気噛みの違いがあります。こはくの甘噛みは「撫でて」や「かまって」の合図ですが、本気で怒っているときは、驚くほど速くて強い“ガブリ”がきます。
甘噛みは「じわっ」とくる、愛情ある噛み方。本気噛みは「カッ」と電光石火。明確に違います。
我が家では、甘噛みされた時は大きな声を出さず、静かに応じるようにしています。「びっくりした!」と声をあげると、うさぎが不安になって逆に距離を置いてしまうことも。
また、強めの甘噛みが続いたときには、基本的な接し方や環境を見直すようにしています。
甘噛みの後はおやつで仲直り
たまに強めに噛まれた時でも、こはくやひすいは「なでなで」のあとにちゃんと満足して、私のそばでウトウトしたり、顔を洗ったりして落ち着いてくれます。
そんな時には、お気に入りのおやつをひとつあげて「今日もありがとう」と伝えています。こうした毎日の積み重ねが、信頼関係になっていくんですね。

環境を整えることで“主張”も変わる
うさぎたちの感情表現は、飼育環境や日々の関わり方でも大きく変わります。例えば、安心できるケージ、落ち着けるマット、トイレの位置など…。おすすめグッズを見直すことで、より快適に過ごしてくれるようになりました。
まとめ|“無言”だけど、ちゃんと伝えてくれてる
うさぎたちは言葉を話さないけれど、毎日の中でしっかりと気持ちを伝えてくれています。
ぶぅぶぅ鳴く声、じっと見つめる目、ちょっと痛いけど愛おしい甘噛み──。それぞれが「僕のこと、ちゃんと見ててね」といううさぎからのサイン。
そのサインに気づいて、受け止めて、応えてあげることで、うさぎとの絆はどんどん深まっていきます。甘噛みも無言の主張も、愛情のかたちなんだなと日々感じています。
コメント