「うさぎを飼ってみたけど、思っていたより大変だった」「飼わなきゃよかったかも…」──そんな声をインターネット上で見かけたことはありませんか?
私は現在、2羽のうさぎ(こはく・ひすい)と暮らしています。結論から言うと、私は一度も「飼わなきゃよかった」と感じたことはありません。むしろ、日々の癒しや学びをくれる大切な存在です。
とはいえ、うさぎを飼って「後悔した」と感じる人が一定数いることも事実。その背景には、情報不足やイメージとのギャップ、予想以上の手間などがあるようです。
この記事では、そうした「後悔」の理由を客観的に整理しつつ、実際の飼育体験から見えてきた「うさぎと暮らすリアル」について、本音でお伝えします。

うさぎを飼って「飼わなきゃよかった」と思う理由は?
まずは、実際に「後悔した」と感じた飼い主さんたちが挙げている主な理由を整理してみましょう。
- 思ったよりお金がかかる:牧草やペレットなどの毎月の消耗品に加えて、うさぎは体調を崩しやすく、通院・治療費が想像以上になることも。
- 抱っこできない:犬や猫のように懐くと思っていたが、警戒心が強くて触れ合いが難しく、距離を感じる。
- 病気や異変に気づきにくい:うさぎは不調を隠す習性があり、気づいたときには重症というケースも。
- トイレを覚えないこともある:うさぎは基本的にきれい好きですが、個体差があり、粗相が続くとストレスになることも。
- 壁や家具をかじる:うさぎは前歯が伸び続けるため、かじる行動は本能的なもの。放し飼いにすると壁紙や柱、家具などが傷ついてしまい、後悔につながることも。
- 思っていたより静かじゃない:足ダンやホリホリ、ケージをかじる音など、意外と生活音があると感じる人も。
もちろんすべての人がそう感じるわけではありませんが、「思っていたうさぎ像」と「実際のうさぎとの暮らし」にギャップがあったとき、人は戸惑い、後悔の気持ちが生まれやすくなります。

それでも私が“後悔していない”理由とうさぎとのリアルな暮らし
私自身、こはくとひすいという2羽のうさぎと暮らし始めて数年になりますが、「飼わなきゃよかった」と思ったことは一度もありません。
もちろん、毎月の牧草代・ペレット代・サプリ代、そして健康診断や急な通院など、費用もそれなりにかかります。夜中にホリホリしていた日もありましたし、初めてお迎えしたときはトイレの失敗に悩むこともありました。
でも、それらを上回る「一緒に暮らす喜び」があります。
- リラックスした表情で寝ている姿を見られる
- 名前を呼ぶと耳をピクッと動かして反応してくれる
- なでなでされて気持ちよさそうにしてくれる瞬間
うさぎは言葉を話さない分、仕草や行動から気持ちを読み取る楽しさがあり、毎日が発見の連続です。「懐かない」と思われがちですが、信頼関係を築けばしっかりと応えてくれます。

うさぎに限らず、ペットを飼うことに「向いている人・向いていない人」
ペットとの暮らしは、見た目の可愛さや癒しだけでは成り立ちません。うさぎに限らず、どんな動物も生き物であり、手間もお金も、そして時間もかかる存在です。
実際にSNSや口コミで「飼わなきゃよかった」と書かれている多くの理由は、飼育前のイメージと現実のギャップによるもの。
では、どんな人がペットと良い関係を築けるのでしょうか?
ペットを飼うのに向いている人
- 毎日の世話や掃除を「当たり前」として続けられる人
ペットにとっての“日常”は、人間側の気分に関係なく続きます。トイレ掃除、餌やり、体調確認などを「面倒」と思わず、むしろ楽しめるような人が向いています。 - 生き物の命に責任を持ち、体調の変化にも気づこうとする人
うさぎは特に「我慢強くて変化がわかりにくい」動物。ちょっとした異変を見逃さず、いつも様子を見守れる人が適しています。 - 予期せぬ出費(病気・怪我など)に備えられる人
ペット保険に入っていても、通院や治療にかかる費用は軽視できません。「いざという時に対応できる」経済的・精神的余裕があることは大切です。 - 言葉の通じない相手との距離感や個性を尊重できる人
「なんで懐かないの?」ではなく、「この子のペースがあるんだな」と受け止められる人は、うさぎと信頼関係を築きやすいです。
ペットを飼うのに向いていない人
- 「癒されたい」「懐いてほしい」と一方的に期待してしまう人
ペットはセラピーロボットではありません。「癒してくれない」「思ったように懐かない」と不満を感じやすい人は、ペットとの生活に向いていないかもしれません。 - 臭い・抜け毛・掃除の手間に過剰なストレスを感じる人
特にうさぎは換毛期に大量の毛が抜け、トイレの臭いも出やすいです。清潔を保つ努力が負担に感じる場合、飼育は難しくなります。 - 旅行・外出を優先したいライフスタイルの人
うさぎは繊細な動物で、預け先にも気を使います。頻繁な外出や長期旅行をしたい方には相性が悪いかもしれません。 - 時間・気持ち・お金に余裕がない状態の人
ペットにとって、飼い主の“安定”は安心につながります。環境が不安定な時期は、少し待ってからお迎えを検討するのがベターです。
大切なのは、「自分はペットと向き合う準備ができているか?」をきちんと考えること。
うさぎは可愛さだけでなく、心を通わせる喜びを与えてくれる存在です。でも、それはお互いの信頼関係があってこそ生まれるもの。
「なんとなく」で飼い始めずに、自分の生活スタイルや性格と照らし合わせながら検討していくことが、後悔しないうさぎとの暮らしへの第一歩になります。

うさぎを飼って後悔しないために──事前に知っておきたいポイント
うさぎとの暮らしは本当に癒されますが、事前に知っておけば防げる後悔もたくさんあります。お迎えを考えている方は、ぜひ以下のポイントを押さえておいてください。
- お金は“それなり”にかかる:毎月の牧草やフード代だけでなく、通院費・冷暖房費・ケージ用品なども必要です。特に病気の際は高額になることもあります。
- うさぎは静かながらも個性豊か:活発な子もいれば臆病な子もいます。思っていたような「懐き方」をしないこともありますが、それもまた魅力です。
- 長期の旅行がしにくい:預け先が限られているため、旅行や帰省などの予定が立てづらくなることも。
- 温度管理が重要:うさぎは高温多湿が苦手。エアコンは夏も冬も必須で、電気代も考慮する必要があります。
これらを理解したうえで迎えれば、「こんなはずじゃなかった…」という気持ちはきっと減らせるはずです。

それでも、うさぎと暮らしてよかったと思う理由
確かに、うさぎとの暮らしには手間も費用もかかります。体調の変化にも気を配る必要があり、犬や猫のような“わかりやすさ”はないかもしれません。
それでも私は、うさぎと暮らして本当によかったと心から思っています。
そっと近づいてきてくれるときの嬉しさ、信頼の証として見せてくれる無防備な寝顔、季節の変化を一緒に感じながら過ごす日々──。そのどれもが、かけがえのない思い出です。
「うさぎ 飼わなきゃよかった」と感じてしまった方も、自分を責めないでください。知らなかったこと、うまくいかなかったことがあっても、それは学びになります。
そして、これからうさぎを迎えようとしている方には、この記事が少しでも「リアルなうさぎとの暮らし」を知るきっかけになれば嬉しいです。
うさぎとの暮らしが初めての方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
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