「飼ってみたいけど、本当に大丈夫かな?」——最初にそう感じたのは、YouTubeで可愛い動画を見て興味を持ったときでした。たまたま立ち寄ったペットショップで「ライ」に出会い、すぐに連れて帰る決心はできずに、3回ほど通って様子を見ました。
うさぎは飼ってきましたが、ジリスは初めて。何を食べるのか、噛まれたらどれくらい痛いのか、もし脱走したら捕まえられるのか、ちゃんと慣れてくれるのか——不安は山ほどありました。
同じように迷っている方へ向けて、本記事では「後悔しやすいポイント」を先に整理しつつ、迎える前に確認しておきたいチェックリストをまとめます。
リチャードソンジリスを飼って後悔する人が多い理由
リチャードソンジリスは愛らしい見た目に惹かれて飼う人が多いですが、飼い始めてから「想像と違った」と感じて後悔するケースもあります。ここでは、よく聞かれる後悔の理由を整理してみます。

- 発情期の攻撃性
普段は穏やかでも、発情期になると性格が荒くなり噛みつかれることがあります。1か月以上続くこともあり、不意に噛まれて怖い思いをしたという声も少なくありません。 - 強いにおい
個体差がありますが、オスは特に発情期に臭腺のにおいが強くなります。掃除を怠ると部屋全体に広がるため、におい対策が必要です。 - 噛み癖や破壊行動
齧る習性があるため、木製の家具や電気コードを噛んでしまうことも。ケージや部屋の環境を工夫しないとトラブルにつながります。 - 寿命の短さ
平均寿命は約4〜5年と、犬や猫に比べて短めです。「あっという間にお別れが来て辛かった」という声も多く聞かれます。 - 医療体制の不足
小動物を診てくれる病院が限られており、治療費も高額になりがちです。病気や不正咬合などで通院することになれば経済的負担もかかります。 - 世話の手間
トイレを覚えないため掃除の頻度が多く、毎日の世話に時間を割けないとすぐに汚れてしまいます。
飼う前に知っておくべき基本知識
リチャードソンジリスはうさぎやハムスターに似た小動物ですが、独特の習性を持っています。初めて飼う場合は、最低限次の点を理解しておくことが大切です。

- 野生での習性と違い
北米の草原に生息しており、本来は地面に穴を掘って群れで暮らす動物です。ペットとして飼う場合でも「隠れる」「掘る」「齧る」といった本能的な行動が強く残っています。 - 日本での流通と入手
ペットショップやブリーダーから購入できますが、春から夏にかけて流通が多い傾向があります。価格は1万円〜3万円ほどが目安です。 - 適した飼育環境
温度は20〜26℃を保つのが理想で、夏は冷房、冬は暖房やヒーターが必要です。鳴き声は大きくありませんが、においが強まる時期があるため換気や掃除が欠かせません。 - 必要な飼育スペース
金網ケージよりもガラスケージが推奨されます。齧り防止やにおい対策、温度管理がしやすいためです。 - 食事
基本はチモシーと専用ペレット。野菜やおやつは補助的に与えます。与えてはいけない食べ物もあるため、事前に確認が必要です。
これらを理解せずに迎えてしまうと「後悔」につながりやすくなります。次の章では、実際に飼った人の良かった口コミと後悔した口コミを紹介します。
リチャードソンジリスの口コミまとめ
実際に飼っている方の声は、飼う前の参考になります。ここでは「買って良かった」という口コミと「後悔した」という口コミを並べて紹介します。良い点と悪い点を両方知ることで、後悔を防ぐ判断材料になるはずです。

良かった口コミ | 後悔した口コミ |
---|---|
人懐っこくて手からおやつを食べてくれる。小さな体で元気に走り回る姿がかわいい。 | 発情期になると性格が豹変して噛まれる。1か月以上続いて怖かった。 |
呼ぶと出てくることもあり、思っていたより懐いてくれる。見ているだけでも楽しい。 | トイレを覚えないので掃除が大変。匂いも思った以上に強い。 |
犬や猫に比べて鳴き声が小さく、マンションでも飼いやすい。 | 思ったより寿命が短く、あっという間にお別れが来て辛かった。 |
短い寿命だからこそ一緒にいる時間を大切に思える。 | 病院で診てもらえるところが少なく、医療費も高くて負担が大きい。 |
警戒心が強くて全然懐かない個体もいる。触れ合いを期待していたのでギャップがあった。 |
後悔しやすいポイントとチェックリスト
ここでは、飼い主が後悔しやすい具体的なポイントを整理し、事前に確認できるようチェックリスト形式でまとめました。飼う前に一つひとつ当てはめて考えることで、自分に合っているかどうかが判断しやすくなります。

チェック項目 | 確認ポイント |
---|---|
毎日お世話する時間を確保できるか | トイレを覚えないため掃除が必須。遊びや観察の時間も必要。 |
発情期の性格変化に対応できるか | 凶暴化することもあり、距離を取る期間が続く可能性がある。 |
医療費や通院の負担を想定できるか | 診てくれる病院が限られるうえ、歯のトラブルなどで費用がかさむことも。 |
においや騒音への対策ができるか | 発情期のオスは特ににおいが強くなる。換気や掃除の工夫が必要。 |
寿命の短さを受け止められるか | 平均寿命は4〜5年程度。短い生涯を理解し、大切に付き合えるかどうか。 |
住環境や家族の同意があるか | 逃げ出すリスクや小さな子どもとの相性も考えておく。 |
実体験から見る「後悔」エピソード
実際に飼ってみると、思わぬギャップに戸惑うこともあります。ここでは筆者自身の体験を交えて、後悔につながりやすいエピソードを紹介します。
- 発情期のライに噛まれた
普段は穏やかなライですが、発情期になると性格が一変。足に飛びかかって噛まれることもありました。1週間程度と思っていたら実際は1か月近く続き、油断できない日々が続いたのは大きなストレスでした。 - 食欲が落ちて小松菜しか食べない時期
発情期と重なってか、チモシーやペレットを食べなくなり、小松菜ばかり欲しがったことがありました。体重も500gから330gに減り、不安で仕方なかったです。 - 歯のトラブルによる通院
上の前歯が1本しかなく、噛み合わせの不正咬合があります。かじり木などを与えてもあまり使わず、病院での定期的なチェックが必要になりました。医療費の負担も決して小さくありません。 - においと掃除の大変さ
換毛期や発情期は特ににおいが強く、部屋に広がります。ケージ内も毛や糞で汚れやすく、毎日掃除をしないとすぐに不衛生になってしまいます。
後悔しないための工夫と準備
リチャードソンジリスを迎える前に、事前に準備しておくことで「後悔しやすいポイント」をかなり減らすことができます。ここでは実際に役立った工夫をまとめます。
- ケージや飼育グッズを工夫する
金網ケージよりもガラスケージを使うと、齧り防止・温度管理・におい対策に効果的です。回し車やフットクッションを設置して、ストレス発散できる環境を整えるのも大切です。 - 食事管理とおやつの工夫
主食はチモシーと専用ペレット。野菜や乾燥野菜、おやつは補助的に与えましょう。えん麦やフリーズドライにんじんなど、好きな食べ物を上手に使うと食欲が落ちたときにも役立ちます。 - 発情期の過ごし方
発情期は無理に触れ合おうとせず、安全な距離を保つことが大切です。咬まれるリスクを減らすために、放牧中は靴下や長ズボンを着用するなど防御策も必要です。 - におい対策
床材や砂をこまめに交換し、ケージは毎日掃除するのが基本です。消臭効果のあるマットや空気清浄機を併用するのも有効です。 - 医療への備え
小動物を診られる病院を事前に探しておきましょう。不正咬合など歯のトラブルは特に多いため、定期チェックを習慣にすることが安心につながります。
こんな人にはおすすめできない/向いている
リチャードソンジリスはとても魅力的な小動物ですが、誰にでも向いているわけではありません。自分の生活スタイルや性格に合うかどうかを考える参考に、表形式で整理しました。

おすすめできない人 | おすすめできる人 |
---|---|
忙しくて毎日の掃除や世話に時間を割けない | 小動物の習性を理解し、距離感を大切にできる |
においや抜け毛に敏感で清潔さを重視する | 毎日観察して体調の変化に気づける |
小さな子どもがいて、噛まれるリスクを避けたい | 発情期や病気など大変な時期も受け止められる |
抱っこして触れ合いたいと強く期待している | 掃除や温度管理などの環境づくりを楽しめる |
まとめ:飼う前にしっかり確認して後悔しない選択を

- 習性(掘る・齧る・隠れる)と発情期の変化を理解しておく
- 毎日の掃除・観察・温度管理に時間を割けるか見直す
- 小動物を診られる病院・費用の目安を事前に把握する
- におい・脱走・噛みつきリスクへの対策を準備する
- 寿命の短さも含めて最後まで責任を持てるか考える
最終チェック項目 | YES / NO |
---|---|
発情期の期間・行動変化を理解し、距離の取り方を決めている | |
毎日の掃除と温度管理を続けられる自信がある | |
小動物対応の動物病院を2院以上リストアップした | |
ガラスケージ等、脱走&齧り対策の環境を準備できる | |
寿命・医療費・緊急時の預け先まで含めて家族と合意した |
チェックが終わったら、安心して新しい家族を迎える準備は万端です。次章で、関連情報もまとめて確認しておきましょう。
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