「最近なんだか様子がおかしい…」
そんなふうに感じたら、それはリチャードソンジリスの“発情期”かもしれません。突然の鳴き声や、そわそわと落ち着かない様子に、戸惑った経験はありませんか?

この記事では、実際にリチャードソンジリスを飼っている筆者が、「発情期に見られる行動」や「飼い主として気をつけたいこと」「繁殖に関する注意点」などを、実体験を交えながらわかりやすくお伝えします。
リチャードソンジリスの発情期はいつ?
リチャードソンジリスの発情期は、年に1〜2回、主に春(2〜4月頃)と秋(9〜10月頃)に見られることが多いです。 ただし、室内で飼育している場合は季節の変化を感じにくく、若干のずれが生じることもあります。
うちのジリス(ライ)の場合も、春先になると突然「ピッ」「キュイ」といった鳴き声が増え、落ち着きがなくなる様子が見られました。
また、発情期の期間にも個体差があり、オスとメスでも若干異なります。特にオスの場合は発情が始まってから1カ月ほど続くこともあり、落ち着きが戻るまでには時間がかかるケースも。
ライもまさにそうで、3月ごろからそわそわし始めて、4月下旬まで落ち着かない様子が続きました。

さらに特徴的なのが「匂い」の変化です。発情期になると、マーキングの一環として独特の体臭やケージ内のにおいが強くなることがあります。普段はあまり感じないにおいが目立つようになったら、それも発情期のサインかもしれません。
こうした変化が見られたら、「あ、発情期がきたのかも」と思って観察を続けてみてくださいね。
発情期に見られる主な行動とその意味
リチャードソンジリスが発情期に入ると、普段とは少し違う行動が見られるようになります。戸惑うこともあるかもしれませんが、どれも本能に基づく自然な反応。健やかに成長している証ともいえます。
例えば、普段はあまり鳴かない子が、「ピッ」「キュイ」などの高い鳴き声を頻繁に発するようになることがあります。これは、発情による気持ちの高ぶりや周囲へのアピールによるものです。
また、攻撃的になったり、ケージ内を落ち着きなく動き回るといった行動もよく見られます。触られるのを嫌がる、急に怒るなど、いつもと違う反応をすることもあるでしょう。
さらに、巣材を頻繁に動かしたり、自分のにおいをつけるようなマーキング行動が目立つようになります。これは安心できるテリトリーを整えようとする行動です。
多頭飼育の場合は特に注意が必要なのが、同性同士でのマウンティング行動。力関係や縄張り意識からケンカに発展することもあるため、発情期の兆しが見えたら距離をとる工夫が必要です。
繁殖を考えている場合の注意点
「リチャードソンジリスの赤ちゃんを見てみたい!」という気持ちになる飼い主さんもいるかもしれません。ですが、繁殖には専門的な知識と環境、そして慎重な準備が必要です。
まず、オス同士の争いは非常に激しく、本気のケンカでけがをしてしまう危険があります。そのため、繁殖を考える場合はペアリングの相性やタイミングにも十分注意が必要です。
また、交配は短時間で行い、必ず飼い主が見守る中で実施することが原則。放置してしまうと、思わぬ事故につながる可能性があります。
さらに、妊娠中のメスはとても神経質になりやすく、ちょっとしたストレスで流産してしまうことも。出産後も安心はできず、育児放棄や共食いといったリスクもゼロではありません。
かわいい命と向き合うためには、覚悟と知識、そしてサポートしてくれる環境が大切です。繁殖を希望する場合は、まず経験者や獣医師に相談することをおすすめします。を考えている場合の注意点
「赤ちゃんを見てみたい!」と思う飼い主さんもいるかもしれませんが、リチャードソンジリスの繁殖は簡単ではありません。
- オス同士の争いが激しく、けがにつながることも
- ペアリングは短時間&必ず見守りながら行う
- 妊娠中のメスは神経質になりやすく、ストレスによる流産の可能性も
- 育児放棄・共食いなどのリスクもゼロではありません
巣箱・温度・音・照明など、環境づくりを丁寧に行うことが大前提になります。
健康管理|発情期のストレスが引き起こすリスクとは
発情期は意外と体調に影響しやすい時期でもあります。
- 食欲の低下・体重減少
- 便の状態の変化
- 呼吸が荒くなる・動きが鈍くなる
特に高齢や小柄な個体は注意が必要。毎日の食事量・体重・排泄物はしっかりチェックしてあげましょう。
実際、ライは発情期のあいだペレットを一切食べず、食べていたのは小松菜とドライニンジンやりんご入りのおやつだけでした。体重は580gあったのが330gまで減少し、かなり心配になりました。

ペレットを拒否する間は、少しでも栄養をとってもらおうと、好きなおやつを上手に取り入れながら対応していました。

「いつもと違う」と感じたら、早めに小動物対応の動物病院に相談することをおすすめします。
まとめ|リチャードソンジリスの発情期を理解して、快適な飼育環境を
リチャードソンジリスの発情期は、自然な生理現象である一方、飼い主にとっては悩ましい時期でもあります。
でも、「知っておくこと」で防げるストレスやトラブルはたくさんあります。
ジリスの性格や体調、環境に合わせたケアを心がけて、安心して過ごせる時間にしてあげましょう。
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