うさぎやリチャードソンジリスなどの小動物を家族に迎えると、その愛らしさと繊細さに日々癒される一方で、「もし体調を崩したら…」という不安もつきものです。
実際、我が家のうさぎ「こはく」と「ひすい」も体調不良や手術を経験し、保険に入っていなかったことで高額な医療費がかかったことがありました。
一方、リチャードソンジリスの「ライ」はお迎え時にアニコムのペット保険に加入していたことで、手術費の一部が補償され、大きな安心につながりました。
本記事では、こうした実体験をもとに「小動物にこそ必要な保険」について詳しく解説していきます。
うさぎやリスに特化した保険の種類や選び方、気になる治療費事情まで、飼い主さんの視点で分かりやすくまとめました。
ご自身の大切な家族に合った“備え”を選ぶための参考になれば幸いです。

ペット保険の重要性とは?
なぜペット保険が必要なのか?
うさぎやリチャードソンジリスなどの小動物は、犬や猫と違い、体調不良を隠す性質があります。元気そうに見えていても、実は消化器が止まっていたり、歯の異常が進行していたりと、気づいたときには症状が深刻になっていることも少なくありません。
我が家では、うさぎの「こはく」と「ひすい」がどちらも“うっ滞”を経験しました。突然食欲が落ち、急いで動物病院に駆け込んだ結果、点滴・レントゲン・投薬などで費用が1万円を超えることもありました。こうした突発的な通院は、予測ができない上に金銭的な備えも必要です。
保険の加入を検討するべき理由
こはくは最近、脂肪腫が見つかり、摘出手術を受けました。術前の検査(レントゲン等)に約2万円、手術費用は約7万円と、合計で10万円近い出費に。保険に加入していなかったため、全額自己負担となりましたが、「もしこれが連続して起きたら…」という不安を強く感じました。
一方、リチャードソンジリスの「ライ」はお迎え時からアニコムのペット保険に加入しており、昨年「オドントーマ(歯の腫瘍)」の手術を受けた際には、補償を受けることができ、大変助かりました。
このように、ペット保険は「起こるかもしれないリスク」に備えるものであり、特に小動物は体が小さく急変しやすいため、備えとしての重要性が高いといえます。
うさぎやリスに特化した保険のメリット
かつては「小動物は保険対象外」というケースも多かったのですが、近年はうさぎやリスに対応したプランも増えてきました。中には歯科治療や腸のトラブルなど、小動物に特有の病気も補償対象となる商品もあり、選択肢が広がっています。
ただし、たとえばライが現在通っている「不正咬合の歯の定期カット」は、保険の補償対象外です。このように、「慢性疾患・定期処置」が補償外となる保険が多いため、加入時には「どこまでカバーされるのか」をしっかり確認する必要があります。
以下の体験談も、保険の必要性を考えるうえで参考になります。
▶【体験談あり】うさぎの腸閉塞とペット保険の必要性
▶なぜ今、ペット保険が必要なのか?小動物飼育の現実
▶ライのオドントーマ闘病記と手術体験

小動物保険の種類と選び方
うさぎとリスに適した保険プランの比較
ペット保険というと犬猫向けの印象が強いですが、うさぎやリスなどの小動物向けにも、最近では対応プランが増えてきました。とはいえ、選べる保険会社はまだ限られており、「どこが補償対象なのか」「どんな治療までカバーされるのか」を事前によく比較することが重要です。
たとえばアニコム損保では、小動物専用の「どうぶつ健保はっぴぃ」などがあり、リチャードソンジリスのライもこちらのプランでお世話になっています。日帰り入院や通院、手術などに対応しており、実際にオドントーマでの手術時にも補償を受けることができました。
一方、うさぎ専用プランを提供している保険会社もありますが、中には「通院補償は対象外」「慢性疾患は除外」といった条件があるものも。事前に補償内容をしっかり読み込むことが大切です。
保険料の違いとプラン選択のポイント
保険料は、動物の種類や年齢、補償内容によって大きく異なります。うさぎやリスの場合、年間で1万円〜3万円程度が一般的な相場となります。補償割合が70%のプランは手厚い反面、保険料もやや高め。逆に50%補償のプランは保険料が抑えられる一方で、自己負担が大きくなるためバランスを見極めることが必要です。
例えば、我が家のこはくのように脂肪腫の手術となると、トータルで10万円近くの出費になりましたが、このうち70%が補償対象となる保険に加入していれば、自己負担は約3万円に抑えられていた計算になります。日々の健康状態やかかりやすい病気を踏まえ、「どの程度の補償が必要か」を考えることがポイントです。
保険金支払いの条件と理解すべき項目
保険加入前に必ず確認しておきたいのが、「保険金の支払い条件」です。多くの保険では「加入から30日間は補償対象外(待機期間)」が設けられており、この期間中に発症した病気には適用されません。また、歯科治療や予防目的の診療は対象外となることもあるため、注意が必要です。
また、うさぎの「不正咬合」やリスの「オドントーマ」など、慢性疾患に該当するかどうかで判断が分かれるケースもあります。診療費の補償には「通院」「入院」「手術」それぞれに限度額が設けられている場合が多く、事前に保険会社の説明資料をしっかり確認しておくと安心です。
このような保険内容の見極めには、飼育歴やペットの既往歴を踏まえた判断が求められます。日々の健康チェックの重要性については、以下の記事でも詳しくご紹介しています:
▶うさぎの健康管理とごはん・ダイエットのコツ
▶リチャードソンジリスの健康チェックと予防対策
うさぎ・リスの治療費事情
動物病院でかかる診療費の実態
小動物の診療費は意外にも高額で、初診料や検査費、処置費用がすべて自費になるため、1回の通院でも数千円から1万円を超えることが珍しくありません。特にうさぎやリチャードソンジリスはデリケートな動物であり、エキゾチックアニマルに対応した病院での専門的な診察が求められるケースも多く、その分費用もかさみやすいです。
また、緊急対応や夜間診療になると、診療費が2〜3倍に跳ね上がることもあり、飼い主側の経済的負担は小さくありません。
一般的な病気とその治療費の例
我が家のうさぎ「こはく」と「ひすい」は、どちらも「うっ滞(消化管の動きが止まる症状)」を経験しており、その際には点滴、投薬、レントゲン、食欲回復のサポートなどで1回の通院で1万円を超える費用が発生しました。複数日に渡る治療になれば、その費用はさらに増えます。
また、こはくは脂肪腫が見つかり、摘出手術を受けました。レントゲンなどの事前検査に約2万円、手術本体に約7万円と、合計で10万円近い出費となり、保険に入っていなかったこともあり、かなりの負担となりました。
リチャードソンジリスのライも昨年「オドントーマ(歯の腫瘍)」を患い、手術を受けました。その際はアニコムの保険に加入していたため一部補償されましたが、それでも自己負担は少なくありませんでした。
診療費がかさむ病気のランキング
うさぎ・リスに多い、診療費が高額になる病気としては、以下のようなものが挙げられます。
- 不正咬合・歯科疾患
ライは現在も不正咬合を抱えており、定期的に歯のカットを行っています。この処置は月1回ペースで必要ですが、ペット保険では補償対象外となっています。1回あたり数千円の出費でも、年間にするとかなりの額になります。 - 腸閉塞・うったい
こはくやひすいが経験したこの症状は、急激に悪化するため緊急処置が必要です。点滴やレントゲンに加え、食欲回復のための通院が数回に及ぶケースもあります。 - 腫瘍摘出・外科手術
こはくの脂肪腫のような症例では、手術と入院が必要になり、10万円近い出費になることも。
このように、小動物の治療費は「いざというとき」に非常に高額になる可能性があるため、保険加入の重要性が浮き彫りになります。
体験を通してわかった「うさぎの病気」については、以下の記事でもご紹介しています。
▶うさぎによくある病気とそのサインとは?
リチャードソンジリスについても、以下で詳しくご紹介しています:
▶リチャードソンジリスの病気・症状一覧

保険加入時のFAQ
すぐに保険に加入しなくても良い状況とは?
基本的には、ペットをお迎えした時点でなるべく早めに保険に加入するのが理想です。というのも、多くの保険には「待機期間(加入後30日程度は補償対象外)」が設けられており、すでに病気がある場合は補償されないことがあるからです。
ただし、すでに高齢で慢性疾患を抱えている、あるいは医療費がそれほどかからない安定した状態が続いている場合は、保険加入よりも貯金で備えるという選択も一つの考え方です。ただし、突然の病気やケガに対する備えが必要なことは変わりません。
保険料が安い選択肢は?
保険料を抑えたい場合、補償割合が50%〜60%程度のプランや、「通院なし・手術のみ補償」の限定型プランが候補になります。こうしたプランは月額数百円〜1,000円台で加入できるものもあり、予算に応じて無理のない選択ができます。
ただし、実際の通院費用が多くかかる場合、補償割合の低さによって自己負担がかさむ可能性もあるため、「使いやすさ」と「安心感」のバランスを見極めることが大切です。
私たちのペットに合った保険を選ぶための質問集
ペット保険を選ぶ際には、以下のような質問を自分自身にしてみると良いでしょう。
- この子はこれまでに大きな病気をしたことがあるか?
- 今後、高齢になることでかかりやすい病気は?
- どの程度の治療費を想定して備えたいか?
- 通院が多いタイプか?それとも急な手術リスクが高いか?
- 補償内容は分かりやすく、使いやすいか?
- 歯科や慢性疾患も対象になるか?
たとえば、我が家のライは不正咬合があり、定期的に歯をカットする必要がありますが、これは保険適用外でした。このように「日常的にかかる医療費」と「保険がカバーしてくれる費用」が一致していないと、加入しても期待する効果が得られないこともあります。
加入後に「こんなはずじゃなかった」とならないよう、ペットの健康状態と生活スタイルに合った保険選びを意識してみてください。
保険会社別の評判と特徴
人気のペット保険会社の比較
小動物対応のペット保険を提供している会社はいくつかありますが、特に人気があるのは以下の3社です。
①アニコム損保
小動物対応プラン「どうぶつ健保はっぴぃ」があり、うさぎ・フェレット・ハムスター・リスなどにも対応。保険証の提示で窓口精算ができるため、立て替えが不要な点が大きな魅力です。実際にライはこの保険に加入しており、オドントーマの手術時も補償を受けられました。
②アイペット損保
一部のうさぎに対応しているプランがありますが、小動物全般をカバーしているわけではありません。通院・入院・手術の3つをバランスよく補償する「うさぎ用プラン」などがありますが、補償範囲に制限があることも。
③楽天ペット保険(楽天少短)
最近は手軽な価格で加入できるシンプルな補償プランを提供。小動物全体に対応しているわけではありませんが、「費用を抑えて最低限の備えをしたい」という方には検討価値があります。
補償内容や割引制度の違い
保険会社によって、補償内容の範囲や給付金の条件が大きく異なります。たとえばアニコムでは「通院・入院・手術」をセットで補償する一方、他社では「通院は対象外」「手術のみ補償」といったプランもあります。
また、割引制度にも差があります。多頭割引、インターネット申し込み割引、年間一括払いによる割引など、加入のしかたによって保険料が変動する場合もあるため、複数社を比較して選ぶのがオススメです。
加入者の体験談と評価
口コミや体験談を調べると、特に「保険金請求のしやすさ」や「対応のスピード」が評価の分かれ道になっているようです。ライが加入しているアニコムでは、病院窓口での保険証提示による精算ができたことで、非常にスムーズに補償を受けることができました。
一方、後日請求型の保険では「書類が多くて手間がかかった」「補償対象外で返金されなかった」という声も見受けられます。加入前には、実際の利用者の口コミを確認し、「万が一のときに本当に使いやすい保険かどうか」をチェックすることが大切です。

ペット保険の重要なポイント
払込方法と精算の流れ
ペット保険に加入するときにまず確認したいのが、「保険料の払込方法」と「診療費の精算方法」です。
ほとんどの保険会社では、月払いと年払いが選択できます。月額であれば少しずつ無理なく支払えますし、年払いの場合は若干の割引が適用されることもあります。ただし、途中での解約や変更ができるかどうかもチェックしておきましょう。
精算方法には「窓口精算」と「後日請求」の2パターンがあります。アニコムのように窓口精算に対応している場合、保険証を提示するだけで自己負担額のみの支払いで済み、とても便利です。ライのオドントーマ手術時もスムーズに精算ができ、安心感がありました。
一方、後日請求型の保険では、診療明細や申請書類を用意し、保険会社へ郵送またはWEB申請が必要です。返金までに1〜2週間かかることもあるため、緊急性のある治療時には立て替えが大きな負担となる場合もあります。
高齢のうさぎやリスに向けた特約の考慮
ペットも年齢を重ねると、保険の加入が難しくなる、あるいは保険料が大幅に上がるという現実があります。中には7歳以上の小動物は加入対象外、または新規加入できない保険会社も存在します。
高齢のうさぎやリスを飼っている方は、加入のタイミングを見誤らないように注意が必要です。また、一部の保険では「シニア向け特約」や「終身継続型プラン」なども登場しています。保障内容と費用のバランスをよく見て、将来を見据えた選択を意識したいところです。
他の小動物保険との比較ポイント
小動物向けの保険は種類が限られているため、「細かな条件の違い」がそのまま安心感に直結します。特に比較すべきポイントとしては・・・
- 通院補償の有無
- 補償割合(50%、70%、90%など)
- 歯科疾患や慢性疾患の対象範囲
- 手術費の限度額と回数制限
- 年齢制限や継続条件
我が家のライのように、定期的な歯のカット通院(不正咬合)は保険対象外ですが、オドントーマのような緊急手術は補償されました。このように、カバー範囲の「線引き」を理解しておくことは非常に重要です。
同じ「小動物対応」と書かれていても、その中身には大きな差があるため、パンフレットや公式サイトのQ&Aは必ず確認するようにしましょう。
今後のトレンドとアドバイス
ペット保険の新しい制度や変化
ここ数年で、ペット保険業界にも変化の波が訪れています。これまで犬猫中心だった補償が、少しずつうさぎやリスなどの小動物にも広がりを見せており、保険各社もニーズの多様化に対応し始めています。
特に注目されているのが、「デジタル申請の簡略化」「LINEでの保険請求」など、スマートフォン1つで手続きが完結できるサービスの登場。また、AIによる画像解析で健康状態を予測し、診療費の節約や予防につなげるサービスも実用化が進んでいます。
今後は「小動物専用プラン」の拡充や、「慢性疾患にも対応するオプション」の登場が期待されており、小動物飼育者にとってますます選択肢が広がる時代がやってきそうです。
加入時に注意すべきポイントのまとめ
最後に、保険選びで後悔しないためのチェックポイントを以下にまとめます。
- ペットの年齢や病歴に合った補償内容か
- 通院・入院・手術のバランスは適切か
- 慢性疾患や歯科治療は対象となるか
- 保険料と補償内容のバランスが取れているか
- 精算方法が自分に合っているか(窓口精算 or 後日請求)
- 加入後すぐに補償が使えるか(待機期間の有無)
我が家の場合、ライはお迎え時から保険に加入していたため、オドントーマ手術での補償が非常に助けになりました。一方で、こはくとひすいは保険未加入で、うったいや脂肪腫手術にかかった費用はすべて自己負担となりました。この体験から「元気なうちに備える大切さ」を痛感しています。
レビューとランキングの活用法
最後に、保険選びに迷ったときは「実際に使っている飼い主さんの声」や「比較ランキングサイト」を参考にするのも一つの方法です。もちろん口コミはあくまで参考情報ですが、「請求がスムーズだった」「補償が想像より手厚かった」など、実際に加入してみないと分からないポイントが見えてきます。
レビューを見る際は、「同じ動物種を飼っている人の声」に絞って確認するのがポイントです。うさぎやリスは犬猫とは事情が異なるため、小動物専用の体験談を重視することで、より現実的な判断ができます。
保険は“安心”を買うもの。完璧なプランを求めすぎるよりも、「この子に合った補償」「今の生活スタイルに合うもの」を選ぶことが、飼い主として一番賢い選択ではないでしょうか。
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