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フィットネス業界は本当に安定してる?7年働いて見えた“収入”と“働き方”のリアル

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「ジムで働くって、なんだか健康的で楽しそう」

そんなイメージを持っていた20代の私は、何の迷いもなくフィットネス業界に飛び込みました。
「体を動かしながら、人の健康をサポートできるなんて最高じゃないか」――そう思っていました。

でも、7年間現場で働いてみて感じたのは、「やりがい」だけでは続けられない現実でした。

この記事では、私自身の経験をもとに、フィットネス業界の収入と働き方のリアルについて、できるだけ正直にお話ししたいと思います。

これから業界を目指す方、今働いていて不安を感じている方の参考になれば幸いです。

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ブラックと感じた現実:理想と現実のギャップ

フィットネス業界といえば「爽やかで健康的」「人に感謝されるやりがいのある仕事」といったイメージが強いかもしれません。

確かにそれは一面の真実です。
でも、現場で働くうちに見えてきたのは、理想と現実のギャップでした。

私が勤務していたジムでは、以下のような状況が日常的に起こっていました。

  • 残業が当たり前で、夜10時過ぎまで勤務も珍しくない
  • 大会やイベント準備で週末が潰れる
  • 代休制度があっても、実際には「休める空気じゃない」
  • 責任が増えるわりに、正社員になっても待遇が大きく変わらない

とくに厳しかったのは「空気」。制度として存在していても、それを実際に使えるかどうかは別の話で、
「誰も休んでいないのに自分だけ…」というプレッシャーで休めず、気づけば心も体も疲弊している――そんな日々でした。

▶関連:新卒で入ったブラック企業のリアルな体験談

▶関連:ブラック企業とホワイト企業の違いとは?

フィットネス業界の収入事情:基本給とボーナスのリアル

勤務条件の中でもっとも悩ましかったのが、やはり収入の低さでした。

ジムの常駐スタッフとして働いていた頃の月給は、手取りで17〜20万円ほど。
年収で言えば300〜350万円程度が一般的とされていますが、私の場合は年俸で200万円台でした。

この金額では、ひとり暮らしでもカツカツで、貯金や将来の備えまではなかなか手が回りません。

また、賞与(ボーナス)についても期待はできず、寸志があるかないか。
施設や企業によっては一切支給されないところもありました。

最近では、大手企業を中心に「ボーナスを廃止し、そのぶん基本給を増やす」という給与体系の見直しが進んでいます。
この流れには「安定収入の確保」「社会保険料・年金の増加」などの狙いがありますが、フィットネス業界ではまだその波は届いていない印象です。

▶関連:ボーナス廃止で基本給アップ?給与体系の変化が進む理由とは

なぜフィットネス業界の収入は低いのか?

では、なぜフィットネス業界ではこれほどまでに収入が低いのでしょうか?

7年間働いてみて見えてきたのは、以下のような業界全体の構造的な問題です。

① 労働集約型で利益率が低い

フィットネスクラブは、月会費や都度利用料が主な収入源ですが、施設の維持費・人件費・設備投資などのコストが大きく、利益率は非常に低いのが実情です。

そのため、売上が伸びたとしてもスタッフに還元されにくい構造になっています。

② 「やりがい搾取」が起こりやすい

運動が好き、人と関わるのが好き――そんな“情熱”で働いている人が多い業界です。

「好きなことだから」と低賃金でも続けてしまう人が多く、それが結果的に全体の賃金水準を押し下げている側面もあると感じます。

③ 専門資格の評価が低い

ヨガやピラティス、エアロビクスなどのインストラクターは、多くが民間資格を取得しており、それなりの知識と経験を持っています。

にもかかわらず、資格手当やスキル評価が収入に直結しにくく、「資格があっても給料はほぼ変わらない」というケースが多く見られました。

④ 代替要員が豊富で競争が激しい

学生アルバイトや副業トレーナー、フリーのインストラクターなど、働き手が多いのも特徴です。

経験を積んでも「代わりはいる」とされてしまい、長く勤めても待遇が大きく改善しないのが現実です。

スタジオレッスンを持つという選択肢

そんな中でも、少しでも収入を増やしたいと思った私は、スタジオレッスンを担当する道にも挑戦しました。

スタジオレッスンとは、ヨガ・ピラティス・エアロビクスなどのグループレッスンのこと。1レッスンごとの報酬制で、担当すればするほど収入に反映される仕組みです。

報酬相場は、1本あたり3,000円〜5,000円前後。
週に10〜15本担当すれば、月に10万円以上のプラス収入になる可能性もあります。

ただし、インストラクターとして活動するにはある程度のスキルや経験が必要で、人気講師になればレッスンの継続や指名も増える一方、そうでないと契約を切られるリスクもありました。

特にコロナ禍ではスタジオの稼働が減ったことで、インストラクターの数が調整され、シビアな世界だと感じることもありました。

それでも、自分のスキルを高めて「雇われるだけでない働き方」を目指すうえでは、スタジオレッスンはひとつの有力な選択肢だと感じました。

資格を取って働き方を広げる

スタジオレッスンやパーソナル指導を仕事にするなら、専門資格の取得は大きな武器になります。

とくに人気なのは、全米ヨガアライアンス(RYT200)ピラティスインストラクター資格。これらは国家資格ではないものの、業界内での認知度が高く、スタジオ採用や報酬交渉でも有利になることがあります。

また、複数のスタジオを掛け持ちするフリーインストラクターとして活動したり、自宅やオンラインで教室を開くといった働き方も可能になります。

最近では、初心者からでも学べる養成スクールやオンライン講座も増えており、「働きながら資格を取る」ことも十分に現実的になってきました。

もし、今後のキャリアに迷っているなら、「資格を取って自分のレッスンを持てるようになる」ことは、選択肢を広げるうえでとても有効な一歩です。

ホワイトだと感じた部分も、たしかにある

ここまで収入や働き方の厳しさばかりを書いてきましたが、もちろん良い面もありました。

たとえば、お客さまから直接「ありがとう」と言ってもらえたときの嬉しさ。
健康に悩む方が少しずつ変化していく姿を見られたときの達成感。

こうした“やりがい”は、数字では測れない大きな価値でした。

また、職場によっては残業代がきちんと支給されたり、福利厚生が充実していたりと、ホワイト寄りの環境も存在します。

つまり、フィットネス業界すべてがブラックというわけではなく、「どこで、誰と働くか」が非常に大きいと感じます。

働き方は“人”と“場所”で大きく変わる

フィットネス業界では、同じ会社であっても施設ごとに雰囲気や働き方がまったく違うというのが大きな特徴です。

上司が違えば方針も変わり、施設の規模やターゲット層によって求められる業務も異なります。

また、現場スタッフの働き方にも違いがあります。

  • 常駐スタッフ:時給制や月給制で、受付や清掃、案内など施設運営に関わる
  • インストラクター:1レッスン単位での報酬。複数スタジオを掛け持つケースも多い

フリーのインストラクターは自由度が高い分、安定性には欠ける一方で、やり方次第では会社員以上の収入も目指せる世界です。

▶関連:KONAMIスポーツで働いていた時のリアルな体験談

まとめ:「好き」だけでは続かない。でも、可能性はある

「運動が好き」「人と関わるのが好き」――そんな想いで始めたフィットネスの仕事。

確かに、やりがいや誇りを感じられる瞬間もありました。
でも、それだけでは生活は成り立たないし、将来の不安もぬぐえませんでした。

だからこそ、現場で働くだけでなく、自分の可能性を広げる努力が大切だと感じています。

資格を取ってレッスンを持つ、働き方を選べるようにする――そういった準備が、「好きなことを仕事にする」ためには欠かせないのかもしれません。

いま業界を目指している方、もしくは働いていてモヤモヤしている方がいたら、ぜひ一度立ち止まって、自分に合った働き方を見つけてみてください。

▶関連:新卒で入ったブラック企業の体験談

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「今の働き方、ちょっとしんどいな」と思ったら

「好き」だけで続けるには、どうしても限界がある――これはフィットネス業界に限らず、どんな仕事でも共通する現実かもしれません。

私自身も、別の働き方を模索し始めたことで、ようやく自分に合ったスタイルが見つかりました。

「今の働き方を少しでも変えたい」と思ったら、診断サービスや転職サイトで客観的に自分の強みや選択肢を知るのもひとつの方法です。

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働き方は、ひとつじゃない。
迷ったときこそ、一歩立ち止まって“選び直す”のもアリかもしれません。

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